Ubuntuファイル管理ガイド:操作・権限・バックアップ
この記事の流れ
- この記事は誰向けか
- この記事でわかること
- 1. Ubuntuのディレクトリ構造
- 1.1 主なディレクトリ
- 1.2 ホームディレクトリの構成
- 2. GUI(ファイルマネージャ)での操作
- 2.1 基本操作
- 2.2 サイドバーの活用
- 3. ターミナルでのファイル操作
- 3.1 基本コマンド
- 3.2 ファイル内容の確認
- 3.3 ファイル検索
- 4. ファイル権限の仕組み
- 4.1 権限の確認
- 4.2 権限の記号
- 4.3 chmodで権限を変更
- 4.4 よく使う権限パターン
- 4.5 chownで所有者を変更
- 4.6 権限エラーの対処
- 5. バックアップの基本
- 5.1 バックアップの対象
- 5.2 バックアップ先
- 5.3 標準アプリ「バックアップ(Déjà Dup)」
- 5.4 復元手順
- 6. Timeshiftによるシステム復元
- 6.1 Timeshiftのインストール
- 6.2 初期設定
- 6.3 スナップショットの作成
- 6.4 復元手順
- 6.5 Déjà DupとTimeshiftの使い分け
- 7. よくある質問
- Q. 「アクセス権がありません」と出ます。
- Q. 外付けドライブが認識されません。
- Q. バックアップにどれくらい時間がかかりますか?
- Q. Timeshiftのスナップショットが容量を圧迫しています。
- Q. chmod 777 は使ってもいいですか?
- まとめ
- この記事を書いた人
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この記事は誰向けか
Ubuntuを使い始めて、「ファイルがどこにあるか分からない」「権限エラーが出る」「バックアップってどうやるの?」という方に向けて、ファイル管理の基本を1記事にまとめました。
この記事でわかること
- Ubuntuのディレクトリ構造
- GUI(ファイルマネージャ)でのファイル操作
- ターミナルでのファイル操作
- ファイル権限(chmod, chown)の仕組みと変更方法
- バックアップの基本と実践手順
- Timeshiftによるシステム復元
1. Ubuntuのディレクトリ構造
【結論】Ubuntuのファイルシステムは階層構造で、Windowsとは異なる配置になります。
1.1 主なディレクトリ
| パス | 内容 | Windows相当 |
|---|---|---|
/home/ユーザー名/ | ユーザーのホーム | C:\Users\ユーザー名\ |
/etc/ | 設定ファイル | なし(レジストリに相当) |
/var/ | ログ・キャッシュ | なし |
/tmp/ | 一時ファイル | %TEMP% |
/usr/ | アプリ・ライブラリ | C:\Program Files\ |
/opt/ | 追加アプリ | なし |
/bin/ | 基本コマンド | C:\Windows\System32\ |
/dev/ | デバイスファイル | デバイスマネージャー |
/mnt/ | マウントポイント | ドライブレター |
1.2 ホームディレクトリの構成
/home/ユーザー名/
├── Documents/ # ドキュメント
├── Downloads/ # ダウンロード
├── Pictures/ # 画像
├── Videos/ # 動画
├── Music/ # 音楽
├── Desktop/ # デスクトップ
├── .config/ # アプリ設定(隠し)
├── .local/ # ローカルデータ(隠し)
└── .cache/ # キャッシュ(隠し)
注意: ドット(.)で始まるファイル・フォルダは隠しファイルです。ファイルマネージャで Ctrl + H を押すと表示されます。
2. GUI(ファイルマネージャ)での操作
【結論】Ubuntuのファイルマネージャ(Nautilus)は、Windowsのエクスプローラーとほぼ同じ感覚で使えます。
2.1 基本操作
| 操作 | 方法 |
|---|---|
| 開く | Dockのフォルダアイコンをクリック |
| 新規フォルダ | 右クリック→「新しいフォルダ」 |
| コピー | Ctrl + C → Ctrl + V |
| 移動 | Ctrl + X → Ctrl + V |
| 削除 | Delete キー |
| 完全削除 | Shift + Delete |
| 名前変更 | F2 |
| 隠しファイル表示 | Ctrl + H |
| パス表示 | Ctrl + L |
2.2 サイドバーの活用
ファイルマネージャの左側には、よく使う場所へのショートカットがあります。
| 項目 | 場所 |
|---|---|
| 最近 | 最近使ったファイル |
| ホーム | /home/ユーザー名/ |
| デスクトップ | ~/Desktop/ |
| ゴミ箱 | 削除済みファイル |
| その他の場所 | ルート(/)やマウント済みドライブ |
3. ターミナルでのファイル操作
【結論】ターミナルでのファイル操作は、GUIより速く、自動化にも向いています。
3.1 基本コマンド
# ファイル一覧
ls -la # 詳細表示(隠しファイル含む)
ls -lh # サイズを人間が読みやすい形式で
# 移動
cd /home/shiromiso # 絶対パス
cd Documents # 相対パス
cd .. # 1つ上へ
cd ~ # ホームへ
# 作成
mkdir project # フォルダ作成
touch file.txt # 空ファイル作成
# コピー
cp file.txt backup.txt # ファイルコピー
cp -r folder/ folder_bk/ # フォルダコピー
# 移動・リネーム
mv old.txt new.txt # リネーム
mv file.txt ~/Documents/ # 移動
# 削除
rm file.txt # ファイル削除
rm -r folder/ # フォルダ削除
3.2 ファイル内容の確認
cat file.txt # 全内容表示
less file.txt # ページャーで表示(qで終了)
head -20 file.txt # 先頭20行
tail -20 file.txt # 末尾20行
grep "keyword" file.txt # キーワード検索
wc -l file.txt # 行数カウント
3.3 ファイル検索
# 名前で検索
find ~/Documents -name "*.pdf"
# 内容で検索
grep -r "keyword" ~/Documents/
# コマンドの場所を確認
which python3
4. ファイル権限の仕組み
【結論】Linuxのファイル権限は「読み・書き・実行」の3種類で、「所有者・グループ・その他」の3対象に設定されます。
4.1 権限の確認
ls -l file.txt
# -rw-r--r-- 1 shiromiso shiromiso 1024 Jul 4 12:00 file.txt
| 部分 | 意味 |
|---|---|
- | ファイル(dならディレクトリ) |
rw- | 所有者の権限(読み・書き・実行なし) |
r-- | グループの権限(読みのみ) |
r-- | その他の権限(読みのみ) |
shiromiso | 所有者 |
shiromiso | グループ |
4.2 権限の記号
| 記号 | 権限 | 数値 |
|---|---|---|
r | 読み(read) | 4 |
w | 書き(write) | 2 |
x | 実行(execute) | 1 |
4.3 chmodで権限を変更
# 数値で指定
chmod 755 script.sh # rwxr-xr-x(所有者:全権、他:読み+実行)
chmod 644 file.txt # rw-r--r--(所有者:読み書き、他:読み)
chmod 600 secret.txt # rw-------(所有者のみ読み書き)
# 記号で指定
chmod +x script.sh # 実行権限を追加
chmod -w file.txt # 書き権限を削除
chmod u+x script.sh # 所有者に実行権限を追加
chmod g+w file.txt # グループに書き権限を追加
chmod a+r file.txt # 全員に読み権限を追加
4.4 よく使う権限パターン
| 数値 | 記号 | 用途 |
|---|---|---|
755 | rwxr-xr-x | 実行可能スクリプト・ディレクトリ |
644 | rw-r--r-- | 通常のファイル |
600 | rw------- | パスワードファイル等の機密ファイル |
777 | rwxrwxrwx | 全権限(セキュリティリスクあり、非推奨) |
4.5 chownで所有者を変更
sudo chown shiromiso:shiromiso file.txt # 所有者とグループを変更
sudo chown shiromiso file.txt # 所有者のみ変更
sudo chown -R shiromiso:shiromiso folder/ # フォルダ全体を変更
4.6 権限エラーの対処
| エラー | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
Permission denied | 読み・書き権限がない | chmod で権限追加 |
Operation not permitted | 所有者でない | sudo chown で所有者変更 |
bash: ./script.sh: Permission denied | 実行権限がない | chmod +x script.sh |
5. バックアップの基本
【結論】バックアップは「何を・どこに・いつ」の3つを決めることが大切です。
5.1 バックアップの対象
| 対象 | 推奨度 | 理由 |
|---|---|---|
| ホームディレクトリ | 必須 | ドキュメント、設定ファイル等 |
| /etc/ | 推奨 | システム設定 |
| システム全体 | 任意 | Timeshiftで対応 |
| アプリのデータ | 必須 | DB、プロジェクトファイル等 |
5.2 バックアップ先
| 先 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 外付けSSD/HDD | 高速・大容量 | 物理的故障リスク |
| クラウド | 災害に強い | 容量制限・通信量 |
| NAS | 自動化しやすい | 初期費用 |
5.3 標準アプリ「バックアップ(Déjà Dup)」
Ubuntuには標準でバックアップアプリが入っています。
設定手順:
- 「アプリを表示」→「バックアップ」を開く
- 「バックアップを作成」をクリック
- 保存先を選択(外付けドライブ等)
- バックアップするフォルダを選択
- パスワードを設定(暗号化)
- 「バックアップ」をクリック
自動バックアップの設定:
| 設定項目 | 推奨 |
|---|---|
| 頻度 | 毎日または毎週 |
| 保持期間 | 最小6ヶ月 |
| 暗号化 | オン |
5.4 復元手順
- 「バックアップ」アプリを開く
- 「復元」をクリック
- バックアップ先を選択
- 復元する日付を選択
- 復元先を選択(元の場所か別の場所)
- 「復元」をクリック
6. Timeshiftによるシステム復元
【結論】Timeshiftは、Windowsの「システムの復元」に相当するツールで、システム全体を特定時点の状態に戻せます。
6.1 Timeshiftのインストール
sudo apt install timeshift
6.2 初期設定
- Timeshiftを起動
- スナップショットのタイプを選択(RSYNC推奨)
- 保存先を選択(外付けドライブ推奨)
- バックアップスケジュールを設定
| レベル | 推奨頻度 |
|---|---|
| 時間単位 | なし |
| 日単位 | 1日1回 |
| 週単位 | 1週1回 |
| 月単位 | 1月1回 |
| 起動時 | オン |
6.3 スナップショットの作成
手動で作成する場合:
- Timeshiftを起動
- 「作成」をクリック
- 説明を入力(例:「大規模アップデート前」)
- 「作成」をクリック
6.4 復元手順
- Timeshiftを起動
- 復元したいスナップショットを選択
- 「復元」をクリック
- 再起動
6.5 Déjà DupとTimeshiftの使い分け
| ツール | 対象 | 用途 |
|---|---|---|
| Déjà Dup | ホームディレクトリ | 個人ファイルのバックアップ |
| Timeshift | システム全体 | システム設定の復元 |
両方使うのが最も安全です。
7. よくある質問
Q. 「アクセス権がありません」と出ます。
ファイルの権限を確認してください。ターミナルで ls -l ファイル名 を実行して、現在の権限を確認し、必要に応じて chmod で権限を追加してください。
Q. 外付けドライブが認識されません。
ファイルマネージャの左サイドバーに表示されているか確認してください。表示されていない場合は、ターミナルで lsblk を実行してデバイスが認識されているか確認し、必要に応じて sudo mount /dev/sdX /mnt でマウントしてください。
Q. バックアップにどれくらい時間がかかりますか?
初回はデータ量に応じて30分〜数時間かかります。2回目以降は差分のみなので数分〜数十分で完了します。
Q. Timeshiftのスナップショットが容量を圧迫しています。
保持するスナップショット数を減らしてください。Timeshiftの設定で「レベル」の数を減らすか、古いスナップショットを手動で削除できます。
Q. chmod 777 は使ってもいいですか?
セキュリティ上のリスクが高いため推奨しません。必要最小限の権限を設定してください。通常は 755(ディレクトリ・スクリプト)または 644(ファイル)で十分です。
まとめ
Ubuntuのファイル管理は、以下を押さえれば日常的に困りません。
- ディレクトリ構造を理解する —
/homeがメインの作業場所 - GUIとターミナルを使い分ける — 日常はGUI、作業の自動化はターミナル
- 権限を理解する —
chmodとchownでトラブルの大部分が解決 - バックアップを習慣にする — Déjà Dup(個人ファイル)+ Timeshift(システム)
この記事を書いた人
しろみそ
Windows環境からUbuntuへ移行した経験をもとに、AIツール(Claude Code等)を日常的な作業に組み込む実践を記録しています。「Ubuntu × AI作業環境」という組み合わせの日本語情報が少なかったことが、このブログを始めたきっかけです。実際に手を動かして確認した手順を中心に書いています。