Ubuntuインストール前の準備:スペック確認からバックアップまで
この記事の想定読者
- Ubuntuのインストールを検討している未経験〜初心者
- Windowsしか使ったことがない方
- 「何を準備すればいいかわからない」という方
この記事でわかること
- 自分のPCがUbuntuに対応しているかの確認方法
- インストール前に必ずやっておくべきバックアップの手順
- 当日に用意しておくと安心なもの
- 作業時間の現実的な目安
この記事を読む前提
- Ubuntuの基礎知識がある(まだの方は Ubuntuとは?Windowsとの違いを初心者向けにわかりやすく解説 を先に読んでください)
- インターネットに繋がるWindowsのPCがある
Ubuntuのインストールを「とりあえずやってみよう」で始めると、 途中で想定外のことが起きたときに対処が難しくなります。
自分がそうでした。 準備をあまり考えずに進めてしまい、Ubuntuが起動した瞬間に詰まりました。 手元にあったのはBluetoothのマウスとキーボードだけだったのですが、 起動直後のUbuntuはBluetoothのドライバ(ハードウェアを動かすためのソフトウェア)が まだ動いていませんでした。マウスが動かないので、何も操作できない状態です。 しばらく画面を見つめるしかありませんでした。
この記事では、同じ状況を避けるために「インストール前にやっておくべきこと」をまとめています。
自分のPCがUbuntuに対応しているか確認する
最低スペックの目安
UbuntuはWindowsより軽量に動く傾向がありますが、 極端に古いPCだとインストールが完了しないこともあります。 まず自分のPCが対応スペックを満たしているか確認しましょう。
Ubuntu 24.04 LTSで推奨されているスペックは以下の通りです。
| 項目 | 最低 | 推奨 |
|---|---|---|
| RAM(メモリ) | 4GB | 8GB以上 |
| ストレージ(保存容量) | 25GB | 50GB以上 |
| CPU | 2GHz以上・2コア | 特に制限なし |
RAMとは、PCが作業するための一時的な作業スペースのようなものです。 ストレージとは、OSやファイルを保存しておく場所で、Windowsでいう「Cドライブ」にあたります。
WindowsでPCスペックを確認する方法
スタートメニュー →「設定」→「システム」→「バージョン情報」を開くと、 「デバイスの仕様」の欄にCPUとRAMの情報が表示されます。
ストレージはエクスプローラーを開き、「PC」を選ぶとCドライブの容量が確認できます。
古いPCでも動くのか
5〜7年前のPCでもRAMが4GB以上あれば、Ubuntuは動きます。 むしろ「Windowsが重くなってきた古いPC」をUbuntuで復活させるのは、 よくある使い方のひとつです。
RAMが2GB以下のPCでは動作が重くなりやすい場合があります。 その場合は軽量版の「Lubuntu(ルブントゥ)」という選択肢もあります。
インストール前に必ずやること:バックアップ
バックアップを取らないと何が起きるか
Ubuntuのインストールは、PCのストレージに書き込む作業です。 設定を間違えると、Windowsのデータが消えることがあります。
バックアップは保険です。使わなければそれでいいのですが、 後から「取っておけばよかった」と後悔しても取り戻せません。 この手順だけは省略しないでください。
どこに保存するか
主な選択肢は2つあります。
外付けHDD・SSD
- 大容量のデータも一括で保存できます
- インターネット環境がなくても使えます
- 購入費用が必要です(数千円〜)
クラウドストレージ(OneDrive・Googleドライブなど)
- すでにアカウントをお持ちの方はすぐ使えます
- 無料枠あり(OneDriveは5GB・Googleドライブは15GBまで無料)
- データ量が多いと時間がかかります
「ドキュメント」「ピクチャ」「デスクトップ」フォルダを優先的に保存しましょう。 データ量が多い場合は外付けHDD、少量ならクラウドで十分です。
コピーした後は必ず開いて確認する
コピーが完了したら、バックアップ先のファイルをいくつか実際に開いてみてください。
稀にコピー中のエラーでファイルが壊れていることがあります。 「コピーした=完了」ではなく、「開けることを確認した=完了」と覚えておきましょう。
当日に用意しておくと安心なもの
USBメモリ(8GB以上)
UbuntuのインストールにはUSBメモリが必要です。 Ubuntuのデータを書き込んで、そこから起動する仕組みになっています。
8GB以上を用意してください。16GBあれば余裕があります。 書き込み時に中身が上書きされるので、大事なデータが入っていないものを使うか、 新しく1本用意しておきましょう。
有線LANアダプタ
インストール直後、Wi-Fi(無線LAN)が繋がらないケースがあります。 Wi-FiのドライバがUbuntuにデフォルトで入っていない場合があるためです。
ドライバを入れるにはネット接続が必要ですが、ネットに繋がるにはドライバが必要—— この状態になりやすいのが実情です。
有線LAN(LANケーブルでルーターに直接繋ぐ方法)なら、 ドライバがなくても繋がることがほとんどです。 ノートPCでLANポートがない場合は「USB-LANアダプタ」を1本用意しておくと安心です。
インストール後にWi-Fiのドライバを入れる手順は UbuntuでWi-Fiが繋がらないときの対処法 で解説しているので参考にしてください。
有線マウス・キーボード
冒頭にも書きましたが、ここが一番重要だと感じています。
起動直後のUbuntuはBluetoothのドライバが動いていないことがあります。 Bluetooth機器しかない場合、起動した瞬間に何も操作できない状態になります。 USBで直接繋ぐ有線マウスとキーボードを1セット用意しておくだけで、 この詰まり方は完全に避けられます。
安価なものでも問題ないので、1セット持っておきましょう。
作業時間と当日の心構え
インストール中にネットが必要な場面
インストール自体はオフラインでも完了できます。 ただ、接続しておくとシステムの更新や日本語パック(日本語表示に必要なデータ)が 自動で取得できます。繋がる環境があれば、最初から接続しておくのがおすすめです。
半日は確保する
手順記事を見ると「30分でできます」と書かれていることがあります。 手順だけならそうかもしれませんが、それはトラブルが一切なかった場合の話です。
Wi-Fiが繋がらない、BIOS(バイオス:PC起動時の基本設定画面)の操作で詰まる、 日本語入力が動かない……こういったことが1つ起きると、そこで時間をとられます。
自分の場合、Wi-Fiが繋がるまでに数時間かかりました。 初めてインストールするなら、半日は余裕を持って確保しておくことをおすすめします。
まとめ:インストール前の準備チェックリスト
確認すること
- PCのRAMが4GB以上ある
- ストレージに25GB以上の空きがある(できれば50GB以上)
用意するもの
- USBメモリ(8GB以上)
- 有線マウスと有線キーボード
- 有線LANアダプタ(ノートPCでLANポートがない場合)
やっておくこと
- 「ドキュメント」「ピクチャ」「デスクトップ」のバックアップを取る
- バックアップしたファイルが正常に開けるか確認する
- 半日以上の作業時間を確保する
これが揃えば、次のステップ「USBブートメディアの作成」に進めます。