Ubuntuをインストールする前のBIOS設定:USB起動への切り替え手順


この記事の対象読者

対象読者

  • Ubuntuのインストールを進めている未経験〜初心者の方
  • BIOSを開いたことがない方
  • 「BIOSって難しそう」と感じている方

この記事でわかること

  • BIOSとは何か・なぜ設定が必要なのか
  • メーカー別のBIOS起動キー
  • USB起動を優先に設定する手順
  • Secure Bootの扱い方

この記事を読む前提


「BIOSって何か怖い」というのが、最初に感じた正直な印象でした。

名前からして難しそうだし、設定を間違えたらPCが壊れるんじゃないか、という不安もありました。 実際にやってみると、必要な操作は2〜3箇所だけで、手順さえ分かれば迷うことはありませんでした。

この記事では、Ubuntuのインストールに必要なBIOS設定だけを、順番に説明します。


BIOSとは何か

「PCを起動するための基本設定画面」と覚えればOK

BIOS(バイオス)とは、PCの電源を入れてからWindowsが立ち上がるより前に動く、 ハードウェアの基本設定を管理するプログラムです。

「Basic Input/Output System(基本入出力システム)」の略ですが、 意味よりも「PCが起動するときに最初に動く設定画面」と覚えておけば十分です。

最近のPCでは「UEFI(ユーイーエフアイ)」と呼ばれる後継規格が使われていることが多いですが、 設定の手順はほぼ同じです。この記事では「BIOS」と統一して説明します。

なぜBIOSの設定を変える必要があるのか

通常、PCの電源を入れるとWindowsが起動するよう設定されています。

Ubuntuをインストールするには、PCにUSBメモリを差してUSBメモリの中から起動する必要があります。 ところが初期状態では「内蔵ディスク(Windowsが入っているストレージ)から起動する」になっているため、 USBメモリを差しても無視されてしまいます。

BIOSで「USBメモリを先に確認してから起動する」よう順序を変えるのが、この作業の目的です。


BIOSの画面を開く

メーカー別:BIOS起動キー一覧

BIOSの画面はPCの電源を入れた直後、特定のキーを押すことで開きます。 キーはPCのメーカーによって異なります。

メーカーBIOSを開くキー補足
ASUSF2 または Del多くのモデルでF2
AcerF2 または Del
DellF2
HPF10一部機種はEscの後F10
Lenovo(ThinkPad)F1Fnキーが必要な場合あり
Lenovo(IdeaPad)F2 または Fn+F2
東芝 / DynabookF2
富士通F2
NECF2
Panasonic(Let’s note)F2
MSIDel

画面に「Press F2 to enter Setup」のような文字が表示される機種もあります。 表示されていれば、そのキーを押してください。

なお、BIOSを開かずに「どのデバイスから起動するか」だけを選べる「起動メニュー」を持つ機種もあります。 Dell(F12)・Lenovo(F12)・ASUS(F8)・HP(F9)・Acer(F12)などがこれにあたります。 起動メニューが使える場合は、そちらを使うとBIOSの設定変更が不要で手軽です。

起動直後に素早く押すのがコツ

電源を入れてから、Windowsのロゴが出る前に押す必要があります。 「押し続ける」ではなく「連打する」のがコツです。0.5秒に1回程度のペースで繰り返し押してください。

タイミングが難しい場合は、電源を入れた瞬間から押し始めて、BIOS画面が開くまで連打し続けてください。

うまく開けない場合

Windowsが起動してしまった場合は、シャットダウンしてから再度試してください(再起動ではなく、必ずシャットダウン)。

それでも開けない場合は、Windows 10・11の設定から「UEFIファームウェアの設定」へアクセスする方法も使えます。

  1. スタートメニュー →「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」(Windows 10の場合)
  2. 「今すぐ再起動する」をクリック
  3. 表示されたメニューから「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「UEFIファームウェアの設定」

この方法ではキーのタイミングを気にせずBIOSに入れます。


USB起動を優先に設定する

BIOSの画面はメーカーによってデザインが異なりますが、設定の場所と内容は共通しています。

「Boot」メニューを探す

BIOS画面に入ったら、上部か左側にタブ型のメニューが並んでいます。 キーボードの矢印キーで「Boot」「Boot Order」「起動」などと書かれた項目に移動してください。

マウスが使えないBIOS画面もあります。すべてキーボードで操作してください。

USBメモリを起動順位の先頭に移動する

「Boot Priority」または「Boot Order」の一覧が表示されます。 ここに「USB」「Removable Device」「USB HDD」などの名前が見えるはずです。

USBメモリの項目を選んで、+ キーや F5/F6 キーを使って一番上に移動させてください。 どのキーで移動するかは画面の端に操作方法が表示されている場合がほとんどです。

移動後の並び順のイメージ:

1. USB Drive / USB HDD(← これを先頭にする)
2. Windows Boot Manager(内蔵ディスク)
3. ...

設定を保存して再起動する(F10の使い方)

変更したら必ず保存してから終了してください。保存せずに終了すると変更が反映されません。

多くのBIOSでは F10 キーで「保存して終了」できます。 「Save & Exit」「Save Changes and Reset」などのメニューを選ぶ画面が出た場合は「Yes」を選んでください。

保存後はPCが自動的に再起動します。 USBメモリが差さっていれば、次の起動でUbuntuのインストーラーが起動します。


Secure Bootについて

Secure Bootとは何か

Secure Boot(セキュアブート)とは、承認されていないソフトウェアが起動しないようにする セキュリティ機能です。BIOSのメニューの中に設定項目があります。

Ubuntu 22.04以降は無効化しなくてよい場合が多い

Ubuntu 22.04以降はSecure Bootに対応した署名が施されているため、 Secure Bootを有効にしたままでもインストールできるケースがほとんどです。

まずはSecure Bootの設定を変えずに、インストーラーが起動するか試してみてください。

うまくいかない場合のみ無効化する

USBを差してPCを起動しても「Ubuntuのインストール画面が出ない」場合は、 Secure Bootを「Disabled(無効)」に変更してから再試行してください。

Secure Bootの項目はBIOS画面の「Security」「Boot」タブ内にあることが多いです。


まとめ

BIOSの設定で変えるのは「起動順位(Boot Order)」の1箇所だけです。

「BIOS」という言葉の見た目ほど難しい作業ではありません。 メーカー別のキーさえ分かれば画面に入れますし、あとは矢印キーでUSBを先頭に移動して保存するだけです。


次のステップ

BIOSの設定が終わったら、次はいよいよUbuntu本体のインストールです。 インストール画面で何を選べばいいか迷いやすいポイントを、次の記事で順番に解説します。

→ 次の記事:Ubuntuインストール手順(準備中)


あわせて読みたい